いつ起きるのか、誰にもわからない大地震。
怖いからこそ、できることを対策しておきたいものです。
この記事では、
NHKで放送された”生きるスキル”から、揺れからのサバイバル術・自宅編を記事にまとめました。
解説したのは、
・大阪市立大学特任教授で工学博士の宮野道夫さん
・危機管理アドバイザーの国崎信江さん
見逃した方はチェックしてみてくださいね。
震度6では自分の意志で動くことは不可能!
不規則で激しい揺れに加え、実際には体が宙に浮くほどの縦揺れも加わるのが大地震。
出来るのは何かにしがみつくことだけ。
人は震度6の揺れが起きると、自分の意志で動くことは不可能!
さらに動けない体に、見慣れた家具や食器が襲いかかってくる恐怖。
起きてからどうするべきか考えるのでは、もう遅い。
起きる前に対策を取っておくべき!
手で家具を抑えるのはNG!
中身がぎっちり詰まったタンス150kgが体に倒れてくる場合の衝撃は4トン!
骨折は間違いなし、骨折で済めばまだ良いほうかもしれません。
内閣府の調査では、家具の転倒防止をしている家は約4割。
「いざとなったら手で押さえれば大丈夫」なんて考えてる人もいるかもしれませんが、手で家具を抑える行為は絶対にしてはいけない行為!
宮野さんによると、
”まずは命を守ることが一番大事、
家具を手で抑える音は絶対にやめて下さい!”
家具転倒防止にはL字金具またはつっぱり器具
生きるスキルとして、家具の固定が第一条件。
L字金具で固定するのが一番の対策法ですが、賃貸の場合は壁に傷をつけるのは基本的にはNG。
大家さんや管理会社に固定する許可を得るため、一度は相談してみると良いかもしれません。
それでも釘を打つことは絶対にだめ!ヽ(`Д´)ノ
となったら、突っ張り器具での固定方法があります。
突っ張り棒の取り付けは位置が大事
突っ張り棒を設置している家は多いものの、正しい位置に取りけている家は案外少ないもの。
”突っ張り棒の正しい取り付け位置は、家具の奥が正解”
手前に設置と奥に設置した時の効果を比較
家具が倒れる時は、家具の手前下部を支点にして倒れます。
手前に設置した場合:✖
揺れと同時に手前部分が下に下がる動きになるため、天井と突っ張り棒の間にスペースができてしまい、突っ張り棒が外れやすい。
奥に設置した場合:○
揺れた時、上に持ち上がろうとする力がかかる部分に突っ張り棒がある状態。
上に持ち上がる力を突っ張り棒が抑えることになり、倒れにくい取り付け方法となる。
天井の下地をチェックして取り付け
奥に取り付けても、天井に下地がない部分に取り付けるのはNG。
天井に木材が入っている場所を確認してから取り付けるのが必須。
天井がベコベコな場所に取り付けても無意味だということですね。
突っ張り棒と天井の間に板を当てる
天井のどこに下地の木材があるかわからない場合は、突っ張り棒と天井の間に板をあてればOK。
これなら賃貸でもしっかり家具を固定することが可能ですね。
ストッパーの併用でさらに効果的に転倒防止
突っ張り棒に加え、家具の下に挟み込むストッパーを併用すると、さらに効果的。
ここまでが、工学博士の宮野道夫さんの解説でした。
ここからは危機管理アドバイザーの国崎信江さんの解説です。
国崎信江さんの自宅の防災対策とは?
国崎信江さんの自宅は、防災御殿とよばれるほど徹底管理が施された家。
その対策は並大抵ではありません。
物を出しっぱなしにしない
生きるためのスキルで一番大事なのは、
”物を出しっぱなしにしないこと”
たとえリモコンであっても、飛んでくれば狂気になるえる。
ということで、テレビやエアコンなどのリモコンは、パントリーの中の引き出しに収納。
”使うときに出せばいいので”と国崎信江さん。
ちょっと面倒な気もしますが、みごとです。
キッチンは家の中で一番危険な場所
国崎さんによれば、
キッチンは家の中で一番危険な場所。
確かにキッチンには、たくさんの調理器具や調理家電、食器や包丁など、飛んできたら凶器になりそうなものがぎっしり!
電子レンジは粘着マットで固定
電子レンジは大きいものだと重さ20kg近いものもあるため、きっちり固定するべき家電。
電子レンジの固定には、足元に貼る粘着マットがおすすめ。
また転倒防止対策として、なるべく低い位置に設置するのも効果的ですね。
包丁は出しっぱなしにしない
包丁などの調理器具は使ったらすぐに洗って引き出しなどに収納。
キッチンのカウンターや壁に包丁を刺して見せる収納をしている人もいますが、かなり危険!
包丁が飛んできたら、それこそ恐怖です。
引き出しや扉からの飛び出しを防ぐ
引き出しがいっせいに飛び出してしまうと逃げる道を塞いでしまうため、逃げ遅れの可能性も。
国崎さんの対策は、
引き出し内部にストッパーを取り付けること。
冷蔵庫にも飛び出し防止のストッパーを取り付け
冷蔵庫とて、危険ゾーンであることは同様。
カチンコチンの冷凍食品が飛んできたら、それこそ狂気❢
国崎さんはこんなタイプのものをチョイス。
柔らかめの素材で、片方を突起部分に挟み込んでロックするタイプもの。
食器棚の取っ手にはヘアゴムをストッパー代わりに
食器棚からは食器が飛び出し、飛散する危険あり。
足元にセトモノやガラスが飛散していたら、逃げる際に脚を怪我してしまうことも。
国崎さんは、取っ手部分にヘアゴムを取り付け、開閉防止。
コツはねじって取り付けること。
開閉のたびにゴムを外すのはちょっと面倒という方は、こちらも便利です。
我が家で取り付けているのはこちら。
左側から右側の突起へカチャンとはめ込むタイプなので、開けるのも締めるのも簡単。
長年愛用してます。
ガラス扉にはガラス飛散防止フィルムを貼る
食器棚が扉にぶつかって割れないよう、ガラス扉には飛散防止フィルムを貼り付け。
くもりガラスタイプのものを使うと目隠しにもなるので便利ですね。
食器棚シートは滑り止めを使う
念には念を入れ、食器棚のシートには、滑り止めシートを使用。
揺れた時の食器の移動を防ぐ目的です。
棚に敷くだけでなく、食器を重ねて収納している場合は、重ねている間にも小さくカットして敷いておくとさらに安心。
滑り止めシートは100均でまとめ買い、食器棚以外でも飛び出したら危険な、花瓶や電話機などの下に敷いておくと良いとのことです。
コツコツ防災のための防災費を作る
防災のためとはいえ、やみくもに買い物をするのではなく、一定額を防災費として確保、その中で防災のための出費にあてると良いという国崎さん。
例えば防災費を一月3000円確保するとしたら、今月はガラス飛散防止対策をしよう。
来月は家具の固定をしようなど、コツコツ防災で安全を積み重ねてくださいとのことでした♪
危険危険と不安を煽るのは良くないことですが、最低限家具の固定くらいは早急に行っておいたほうがいいような気もします。
あるいは、倒れてきそうな家具のそばに寝ないなど。
また、家によって揺れる向きは異なります。
こちらの記事で、揺れる家の向きに合わせた倒れにくい配置をチェックしてみてくださいね。
地震で倒れにくい家具の配置は向きが重要!揺れる方向を確認しよう
枕元にスニーカーと懐中電灯
どんな対策をしても、家具が絶対に倒れないとは言い切れません。
そのさい、ガラスなどの破片で脚を怪我してしまうことも。
寝ているときでもすぐに手に取れる位置にスニーカーと懐中電灯を置いておくと安心。
紐を結ぶスニーカーだと、慌ててすぐに履けない可能性もあるので、履きやすいしっかりした靴底のものが良いかもしれません。